ボクがキミをスキな理由【短編集】
そして迎えた、日曜日。
「ゴメン!お待たせ!!」
「大丈夫だよ。俺、そんなに待ってないし。」
私達はテーマパーク行きの出ている最寄のバス停で待ち合わせをして、出発しようと約束していた。
約束した時間は9:30
なのに……
私は着ていく服に悩みに悩み、無意味なファッションショーを続けた挙句、15分遅刻……。
うぅー!!
初めてのデートなのに
オバカすぎる~!!!
「ほんとにゴメンね…!!」
なんだか無性にいたたまれなくなって
必死に謝ると
「大丈夫だよ。
そんなに謝らなくって大丈夫だよ?」
くすくす笑いながら、成宮君が微笑む。
そしてジィっと上から下まで
嘗め回すように見つめると
「カワイイ。
今日の格好、結構俺好みかも…」
と、口に手を当てたまま
恥ずかしそうに呟いた。