ボクがキミをスキな理由【短編集】
そう。
この不審者の正体は
潮見アキラさん。
遊園地で私を拉致し、無理やりスナップショットを撮らせた張本人だ。
「その節はどーも。
おかげで今回のガールズコレクション、大好評だよ。」
「あ、どうも……」
「編集部にもとっても問い合わせが多いんだよ。沙良ちゃんの私服をもっと見たい!!だとか詳しいプロフィールが知りたい!!だとかさ~!!」
「あ…
そうなんですね……」
嬉しそうな潮見さんに
ちょっぴり迷惑な私。
もう~!!
こっちはあの写真のせいで
大変なんだから~っ!!
なんだかちょっぴりイライラしながら
潮見さんのうれしそうな声を聞いていると
「そこで沙良ちゃんにお願いがあって電話させてもらったんだけど。」
「え??」
「今度読者モデルとしてシックスティーンに出てくれない??」
「え、えぇ~~~~っ!!?」
塩見さんは突然、
こんなとんでもないことをおっしゃり始めた。