ボクがキミをスキな理由【短編集】
読者モデル!!?
私が!!?
そんなの…
「ムリムリムリムリ!!
絶対ムリです!!!!」
これ以上、好奇の目に晒されながら生活するなんて耐えられない!!
私は平凡にのほほんと、春の陽だまりみたいな毎日を生きていきたいんだもん!!
潮見さんの恐ろしい提案を
全力で拒否していると
「え~!!?ムリは無理っ!!
この企画は沙良ちゃん以外にありえない!!」
「は、はぁ~っ!?」
彼の口から返ってきたのは
いい年した大人とも思えぬ、
潮見さんの幼稚な言葉。
「今度ウチでまたKiriの特集やるんだけどさ?“ストライクなカノジョとの日常”っていうテーマの下に写真を撮っていきたいんだ。」
「そ、そんなの私じゃなくても他のモデルさんを使えばいいじゃないですか!!」
「チッチッチッ!そこは編集者の意地ってヤツでね。
俺は今まで見たことのないKiriの顔を引き出してやりたいと思ってるんだよ。」