ボクがキミをスキな理由【短編集】
・私の彼のホントの素顔
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その週の日曜日
約束どおり潮見さんは
朝10時に私を迎えにやってきた。
そして私を乗せて向かったのは
都内のスタジオ…ではなく
二子玉川にあるオシャレな
オープンカフェだった。
――え…??どうして…??
撮影だっていうからてっきりどこかのスタジオに入るのかと思っていたのに…潮見さんが連れてきたのは、何の変哲もないカフェ。
「じゃ、準備しよっか。
今日ココ貸切にさせて貰ってるから、中に入って??」
言われるがままに周りをキョロキョロしながら、店内に入っていくと
「あ、アキラさんー!!」
「おはよーっす!!」
「おはようございます、
アキラさん!!」
店内にはメイク道具とかわいい衣装を広げて、待ってましたとばかりに3人のスタッフさんが潮見さんに向かって挨拶をする。
――すご…、みんなオシャレ…。
潮見さんに挨拶したスタッフさん達は2人の男性と1人の女性。
3人とも、
とってもオシャレで
さりげなく持っている小物にさえ
センスが光る。
流行の最先端を行く
素敵オシャレ族の皆様に
少しタジタジしていると
「ふ~~ん、さすがアキラさん。
いい素材、探してきましたね。」
オシャレなストールを巻いた、1人のスタッフさんがニヤニヤしながら私に近づく。