ボクがキミをスキな理由【短編集】


「わっ!!カレンさん!!」


「沙良ちゃん!隠れて隠れて!!」




えっ?ええっ??




意味もわからず私はスタイリストのお姉さんに連れられてパーテーションの中に追し込まれる。





えぇ~!?
なんで!?





なんだか納得のいかないままに
パーテーションの奥に隠れていると




「ごめんなさいね、遅くなって。」


「いえいえ。
こっちもちょっと準備が押してたから
ちょうどよかったですよ。」




潮見さんは“カレンさん”と呼ばれた女の人と仲よさそうに話している。





「潮見さん。
メイクはこちらでしてきたから、そのまま撮影に入ってもらって結構よ?」


「お~!
カレンさん、ありがとうございます!
じゃあ打ち合わせどおり、普通の恋人同士のデートってシチュエーションで撮りたいんで…こっちは写真を勝手に切り取らせてもらいますけど平気ですか?」



「えぇ。その点についてはそちらのやりたいようにやっていただいて構わないとKiriは言っているわ。
だからお構いなく。」





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