ボクがキミをスキな理由【短編集】


どうやら…
カレンさんとは、Kiriさんのマネージャのような役回りらしい。



それにしても……



あの“カレンさん”って人、どこかで会ったような気がするんだけど、どこでだっけ……??




なんだか聞き覚えのある名前に頭をひねらせていると


「きゃーっ!!」

「いやーん!!Kiriだぁ~~っ!!」


カフェの店員のオネエ様方の半狂乱な声が聞こえてきた。





「どうも。
おはようございます、潮見さん。」


「ども。
今日はヨロシクです、Kiriさん!」





どうやら抱かれたい男No.1
モデルのKiriが店内に
入ってきたみたいだ。





弥生ほどではないにしろ
なんだかんだでカッコイイ人には
興味のある、俗物な私。





「あ、こっちの指定どおり白シャツにジーンズで来てくれてありがとうございます。」


「いえ。こんな要望ならお安い御用ですよ。」




わ~!
わ~!




この薄いパーテーションの向こうには、あのKiriさんがいる。



そう思うと
なんだか胸がドキドキして
妙にソワソワして
落ち着かない。


< 297 / 461 >

この作品をシェア

pagetop