ボクがキミをスキな理由【短編集】
「…え??」
「カワイイでしょ、彼女。
Kiriさんのタイプにピッタリだと思って連れてきたんだけど…どう??」
ちょ…!!
なんてこというのよ、潮見さん!!
悪魔な編集者、潮見さんの
トンチンカンな質問に
ヒヤヒヤしながら
Kiriさんの表情を
見つめていると…
Kiriさんは
困ったように笑いながら
「うん…。
好みすぎて…ヤバイね。」
そう言って
首の後ろをポリポリと掻いた。
その瞬間
パシャパシャ!!と
大きなシャッター音が
店内に響く。
「いいね、その顔!
新しいKiriの顔ってカンジでワクワクする!!」
そして
ニンマリと満足げに微笑む潮見さん。
「じゃ、とりあえず座って?沙良ちゃん。
まずは普通の恋人っぽく2人で話してみてくれる?」
そう言って
潮見さんは私達2人を
オープンテラスの一角に
座らせた。