ボクがキミをスキな理由【短編集】
「付き合い始めたのは3ヶ月前。
きっかけはキミの数学の課題から。
初めてのキスは学校の屋上。
そしてつい最近のデートは遊園地。
ココまで言えば…
鈍感な星野さんもわかってくれる??」
な、んで…
なんでこの人がここまで
知ってるの??
驚くを通り越して
怖いという感情が
心の中を支配する。
聞きたくない!
聞いちゃダメだと
体の奥の何かが
私に警告する。
信じられない
だけどカレと私以外
知りえない情報を
目の前のこの人が
知っている理由は
一つしかない。
「もしかして…」
信じられない。
そんなこと絶対に
信じられないけれど
考えられる理由はただ一つ。
「やっと…
わかってくれた??」
満足げに微笑む
Kiriさんに向かって
私はコクンと深く頷く。
信じられないけれど…
きっと答えは
コレしかない。
私はギュッと
コブシを握り締めると
意を決してこう言った。
「Kiriさんは…
成宮君のご親類だったんですねっ!!!」