ボクがキミをスキな理由【短編集】


だから俺は進学しない。
今行ったって、ツレと遊んで騒いでそれで四年がおしまいや。


俺の将来の夢は
輸入家具や輸入雑貨を扱う店の
オーナーになること。


だからいつかはどこかの大学の経済学部に入りたいと思ってはいるけど……、


大学に行くのは今やない。




俺の夢がある程度形作られて、その夢に向かって明確なプランが出来上がった時が、大学へ進学するタイミングと決めている。


そうやないと、大事なことを沢山聞きのがして、せっかくのチャンスを棒にふってしまいそうで怖い。


だから……
今は進学は全く考えてない。



今は自分を鍛える時期や。
そう思てる。




ま、両親の理解があってこその選択やから、俺の言い分を聞いてくれたオトンとオカンには感謝感謝やけどな。




そんな俺の夢を知ってる拓海や太一は、寂しいんやろうな。




俺と拓海と太一
三人で過ごせる時間はあと僅かしか残されてへん。




進路相談……
とか言われると、そのタイムリミットを嫌でも再認識させられて、太一は寂しくなるんやと思う。





< 328 / 461 >

この作品をシェア

pagetop