ボクがキミをスキな理由【短編集】
まるで夜の湖畔に佇む
シルフィードのように
イタズラ好きな妖精の
パックのように
神秘的に
だけど、あどけなく
アンナは笑う
――なんてキレイな女の人なんやろう
アンナは俺が今まで見た
どんな女よりも
キレイで、
神秘的で、
セクシーで
息をするのも忘れるほどに
俺はカノジョのしぐさに
夢中になった
たましいを抜かれた人間のように
瞬き一つせず
ただただまっすぐに
アンナを見つめていると
「お~~~~い!!少年。
生きてますか~??」
アンナは笑いながら俺に近づいて
鼻の頭をピンっと弾く。