ボクがキミをスキな理由【短編集】
そう言って
イタズラっぽく微笑むカノジョに赤面しながら
「れ、レオ。」
「へっ??」
「俺の名前は…レオ。
望月玲央(モチヅキレオ)、15歳!!」
と叫ぶと
「へ~え、少年は手塚治虫か。」
シンバこと、アンナはこんな不思議な一言を口にする。
満足したように
そして納得したように
微笑むアンナの発言を不思議に思って
「何なん?手塚治虫って。
意味がわからへんのやけど。」
そう問いかけると
「手塚治虫の作品にね??
“ジャングル大帝”ってマンガがあるんだけど…、それの主人公の白いライオンの名前が“レオ”っていうの。」
嬉しそうにアンナが笑う。
へぇ…
そんなライオンがいるやなんて
知らんかったなぁ……
変に関心しながらアンナの話を聞いていると
「レオにシンバか。
ふふっ、私達仲良くなれそうね~。」
「…はぁ??」
「だってそうでしょ?2人とも名前がライオンなんだもの。」
突然、アンナはこんなわけのわからないことを言い始める。