ボクがキミをスキな理由【短編集】
妖精の様にキレイで
小悪魔なように妖艶で
この風のように自由なアンナ
そんなオトナでコドモなカノジョの自由な言動を呆気に取られながら見つめているとカノジョはふっと俺に近づいて俺のオデコをツンっとつつくとニッコリ笑ってこう言った。
「もしよかったらココにきて?大抵週末はココにいるから。」
「え、あの…。」
「NOとは言わせないわよ?
私、あなたが気に入ったの、レオ。」
ウブ俺に
悪魔の笑みを浮かべて
そう言い残すと
「じゃあね、レオ。
またあなたに会えるの、楽しみにしてるわ。」
アンナは夜の闇の中へと消えていった。
後に残ったのは…
白いワンピースの残像と
カノジョの髪から香った
あの柔らかな匂い
偶然出会ったカノジョ
ソレが…
俺の忘れられない恋の相手、
新場杏奈、その人だった…。