ボクがキミをスキな理由【短編集】
②club:espressivo
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「で?それでどーなったの!?
ヤッたの?
アンナとはその後、速攻ヤッちゃったの!?」
下世話な質問をして
目をキラキラさせて俺の答えを待つ最低オトコ・太一に
「アホか!
ヤッてへんわ!!」
思いっきりゲンコツを食らわせると
「いってぇ~!!
暴力反対!断固反対~~っ!!」
涙目になりながら
太一は抗議の声を口にする。
まったく……
コイツ、由美ちゃんの件で
ちょっとは懲りたかと思ったのに…
全然懲りてへん!!
世の中の男と女が
オマエみたいに
速攻カラダの関係もつと思ったら
大間違いやぞ!!!
「何で殴るのさ!!
暴力反対!暴力反対~~っ!!」
「うるさい!
俺とアンナの関係を侮辱するからそんな目にあうんや!!ちょっとは反省せぇ!!」
俺とアンナの純愛を
バカにしくさって!!
憎しみを込めて
ギロッと睨むと
「反省ってなにさ!
男と女の最高のコミュニケーションはHだろーっ!?俺はオトコとして当然のことを聞いたまでだもんっ!!」
SEX至上主義の太一は
あっけらかんとこんな悪魔な一言を口にする。