ボクがキミをスキな理由【短編集】
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アンナと番号を交換してからの俺は、受験勉強そっちのけでアンナとのメールと電話に夢中になってた。
「望月くんはとても優秀です。
志望校はこの県下随一の進学校・海星(カイセイ)学園高等部をオススメします。」
小さいときから勉強はできた、俺
中学の担任は、初めての三者面談の時俺のオヤジに向かってこう言い放った。
「海星って……
確か5教科で450以上ないとあかんのちゃいますか??」
「え。そうなんか!!?
いやや!絶対イヤや!!
俺、校風が自由な高波(タカナミ)男子高校狙ってたのにー。」
「せやなー。
あんまり根つめて勉強するのもオマエの性分に合ってへんしなー。」
そう言って
『キモチは嬉しいけれど玲央は高波男子高校に…』
とオヤジが言おうとした時。
「お父さん!!望月くんは毎回テストでは10位以内に必ず入っているのはご存知ですか!!?」
ドン!!と机を叩いて
担任は鬼の形相で
オヤジに食い下がってきた。