ボクがキミをスキな理由【短編集】



そう思ってみたものの

あの時の俺は完全にアンナにイカれてたから



「いいよ。」


「…えっ?」


「アンナ好みのオトコに俺を育ててや。」



そんなバカな言葉を俺はスルッと口にしてしまった。






「ペットでも弟でもない。
アンナ好みのオトコに俺を育てて、俺を最高のオトコにしてや。」



「レオ…
意味わかって言ってるの?」



「うん。わかって言ってる。
1から10まで、全部俺に教えてや。
アンナの好きな言葉、好きなしぐさ、好きなもの全部教えて?
アンナの理想のオトコに俺を育ててよ。」






今思えば…
コレって相当凄い言葉やと思う。



情夫宣言というか
愛人宣言というか…



エキセントリックで
かなりイカれた
クレージーな言葉




普通のオンナならこんなセリフ聞いたら、ドン引きするやろな。




だけど……
アンナはソレを聞くと
嬉しそうにこう言ってくれたんや。





「…いいよ?
レオがその気なら、とびきりセクシーで、とびきり危険で、魅力的なイケナイオトコに育ててあげる。」




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