ボクがキミをスキな理由【短編集】
――――――………
――――――――………
あの逆・源氏物語宣言から4ヶ月
俺は相変わらずアンナとのオトコ修行に精を出していた。
毎日の電話に2週間に1度のデート
4ヶ月の間に知ったことは
アンナが意外と甘党であること
タバコとお酒はノドに悪いからと言って、自制していること
近くのアパートに1人暮らしをしていること
部屋にはジャズにポップス、ありとあらゆるCDとLPで埋め尽くされていること。
レディーファーストを重んじていること
そして…
食べ方が汚い男が嫌いだということ
ちっちゃなプライドを振りかざすオトコがもっと嫌いだということ。
「食べ方って…そんなに大切か??」
アンナのこだわりの意味がわからなくて、初めての遊園地デートのときにそう問いかけると
「あら、大切よぉ。
私、食べ方が汚い人とはSEXできないもん。」
遊園地の中のカフェテリアで
アンナはそう大きな声で叫び始めた。