ボクがキミをスキな理由【短編集】



ここでも出てきたのはやっぱり“食べ物”




ワインのように寝かせて、いい頃合を待つ??
うーーーん、意味がわからへん!!



「オンナって難しいなぁ。
ワインと同じって言われても、俺ワイン飲んだことないからわからへんわ…。」



ハンバーグに付け合せのにんじんを頬張りながら、ため息混じりに呟くと



「あら、でも食べる順番はカラダがよく知ってるでしょ??」



アンナはそう言って俺の皿を指差す。





「お肉ばっかり食べてると、ご飯が食べたくなる。時には付け合せの野菜だって食べたくなる。」


「…あ……。」


「ね?カラダはココロ以上に正直だわ?
レオはフレンチって食べた時ある?」



「あ、一回だけ親戚の結婚式で…。」


「じゃあわかるでしょ?
フレンチでもイタリアンでもコース料理は突然メインから出てくるわけじゃない。」





そういえば…
コース料理ってなかなかメインが出て来ないよなぁ…。




親戚の結婚式を思い出してウンウンと頷いていると





「待たされて焦らされて、いい頃合でメインが来るからメインはより美味しく感じるの。恋の順序も同じことよ?レオ。
少し順序だてて進めてあげるだけで、女の子とレオは最高に幸せな時間を過ごせるわ。」






前菜、スープ、メイン、デザート




その順番を意識して焦らずに
いい頃合を見定めろってコトなんかなぁ。





うーーーん
わかったような、わからんような……




< 381 / 461 >

この作品をシェア

pagetop