ボクがキミをスキな理由【短編集】
ついばむようなキスから
少しずつ深いキスへと変化していく、2人のキス
今思えば……
上手にリードしてくれてたんやな、アンナのヤツ。
顔の角度や、
キスの深さの具合
俺はアンナの動くがままに
その動きに合わせて
キスをしていた。
最初は浅く
だんだん深く
そしてねっとりと絡ませるように、徐々に徐々に濃厚に
俺達は愛を語るようにキスで愛を確かめていた。
アンナが誰を思って
俺のコトをどれくらい想っているのかは、未だによくわからへん。
でも……
あの一瞬だけはアンナは俺のものやった。
それに…
俺もアンナのモノやった。
いつまでもこのままで
ずっとずっとキスしてたい
その俺の気持ちとは裏腹に
少しずつ力を弱めて
俺の唇から逃げていく
アンナの唇
アンナはポウっと顔を上気させながら
「レオの唇って気持ちいい。
しっとりしてて柔らかで…私達キスの相性がいいのね。」
そう呟く。