ボクがキミをスキな理由【短編集】
「キスだけかどうか…試してみる??」
「…え??」
「キスだけでいいんか??
キスが気持ちいいなら、きっとこの先の相性もいいと思うけど…試してみぃひん??」
きっと…
コレを逃したら、きっと俺達に後はない。
弟と姉
飼い主とペット
その関係から少しだけ抜け出した今しか、男と女になれるチャンスはない。
アンナのキレイな顔をジッと見つめながら
瞬き一つせずに見つめながら
祈るように彼女を真っ直ぐに見つめていると
「…後悔しない??」
アンナは俺の髪に指を絡ませながらそう呟く。
「後悔なんて…死ぬ時まとめてしてやるわ。」
「正気??」
「あたりまえやろ??
アンナと1つになれるなら、後悔なんてするはずない。」
「……随分、クレイジーなのね。」
「アホか。
クレイジーなんはお互い様、そうやろ??」
そう言って
アンナのピンク色の唇に俺はもう一度、触れるだけのキスをする。
「俺に教えて??アンナ。
1から10まで、全部全部。」