ボクがキミをスキな理由【短編集】



「キスだけかどうか…試してみる??」


「…え??」


「キスだけでいいんか??
キスが気持ちいいなら、きっとこの先の相性もいいと思うけど…試してみぃひん??」




きっと…
コレを逃したら、きっと俺達に後はない。




弟と姉
飼い主とペット


その関係から少しだけ抜け出した今しか、男と女になれるチャンスはない。






アンナのキレイな顔をジッと見つめながら

瞬き一つせずに見つめながら

祈るように彼女を真っ直ぐに見つめていると





「…後悔しない??」





アンナは俺の髪に指を絡ませながらそう呟く。





「後悔なんて…死ぬ時まとめてしてやるわ。」


「正気??」


「あたりまえやろ??
アンナと1つになれるなら、後悔なんてするはずない。」


「……随分、クレイジーなのね。」


「アホか。
クレイジーなんはお互い様、そうやろ??」




そう言って
アンナのピンク色の唇に俺はもう一度、触れるだけのキスをする。




「俺に教えて??アンナ。
1から10まで、全部全部。」



< 389 / 461 >

この作品をシェア

pagetop