ボクがキミをスキな理由【短編集】
「…どういういみ??」
「そのまんまよ?
時間と愛情をかけてスマートでキケンなオトコに育ててみたかったけど…そんな必要なかったみたい。」
「…??」
意味がわからず首をかしげると、アンナは俺の唇にチュッと夜風のように爽やかなキスをして俺の耳元でこう囁く。
「時間なんてかけなくても、レオはそのまんまが一番素敵。」
「…!!?」
「おいで?レオ。
教えてあげるよ、大人のラブ・コミュニケーション。」
戸惑う俺に、その気のアンナ
「うーーん。
ヤるとなったらココはやだなぁ。
寒いし風邪ひきそう。」
「え、えぇ!!?
外でヤる気やったんか!?」
「ばーか。
夏ならアオカンもアリだけど、冬はむりでしょ。
とりあえずホテルいきましょ、ホテル。」
あ、あおかん~~~~!!?
なんちゅーこと言うんや!!
このオンナ~~~!!!
しかも…
ホテルって…ホテルって…
「まさか、ラブホ……??」
青ざめながら呟くと
「当たり前でしょ?
シティホテルなんかでHしたら、迷惑かけるでしょ??」
アンナは呆れたように、俺の肩をポンと叩く。
「え、えぇ~~!!?」
「大丈夫、大丈夫!
緊張するのは最初だけですぐ慣れるから。
さ、行くわよ!」
俺はアンナに手を引かれるまんま、まるでお散歩中のワンコのように、ヒョコヒョコと後ろをついていく。
そして……
近くにあったラブホに入ると
「うーーん、SM部屋はイヤだから…
ココにしよっか。」
アンナは手馴れたカンジで部屋を選び、俺をエレベーターの奥に連れて行く。