ボクがキミをスキな理由【短編集】



俺の手がアンナの柔らかな肌をゆっくり伝う。


「レオの好きにしていいよ。」


俺の耳元でカノジョが囁く。





考えるよりも先にカラダが動く。





触りたい場所
触れたい場所
知りたい場所は全部カラダが知っている。





こんな時、人間はやっぱり動物なんやな、と改めて思う。





だって……
深く考えてた時の方が、落ち着かない。




何も考えず、自分の本能の赴くままに攻めてる今のほうが、酷く自然だ。





アンナから漏れる切ない吐息


乱れるシーツに
上がる体温


流れる汗、
柔らかな肌



その全てが愛おしい。




俺のつたない愛撫で乱れる、
君の全てが愛おしくて


君が顔をゆがめて、
はしたない声を上げるたび
俺は胸の奥がギュウッってなって
アンナの全部を抱きしめたい気持ちになる。




そして2人が一つに繋がったなら




その気持ちはもっともっと大きくなる。





「ヤバ…。」

「どうしたの?レオ。」

「めっっちゃキモチイイ。」

「…え??」

「アンナのカラダ、めっちゃ気持ちいい。」




アンナと俺は
オトコとオンナ



思考回路も
体力も
腕力も
体のつくりも何もかもが違うのに
こうして繋がりあう手段を俺たちは持っている。



ココロが繋がっている証拠は目に見えない



だけどカラダのつながりだけは目で見える。




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