ボクがキミをスキな理由【短編集】
なに…、拓海のあの顔。
なんだか嫌な予感がする。
拓海の言葉を聞くのが怖くて
「玲央~、俺ジュース貰うね~♪」
冷蔵庫に向かって歩くコトで拓海の目の前から逃げようとすると
「太一、ユミちゃんのこと…ちゃんと考えてやれよ。本当は気づいてるんじゃないのか??もしかしたら…って……。」
一点の曇りもない、まっすぐな目をして拓海は俺を見つめる。
「気づかないフリはもうやめろ。ちゃんと向き合ってやれよ…、ユミちゃんと。」