ボクがキミをスキな理由【短編集】
そんな時に気づくなんて
遅すぎるわよね。
ほんとはその後、あなたの側に駆け出したかった。
でも……
こんな形であなたを裏切った私がノコノコあなたの前に現れるワケにはいかない。
そんな調子のいいオンナになるのは、死んだってごめんだわ。
だから……
私は今日、この街をでます。
どこに流れるのか
どこに行き着くのかはわからない。
風の向くまま、気の向くままに進んでみるわ。
そして……
お互いがお互いの見てないものを沢山見て経験して、全く違う道を歩んでいるにも関わらず。
うっかりどこかで出会ってしまった時には……私と恋をしてくれますか??
Whispernotの二人のように、
もう一度だけ私を受け入れてくれますか??
レオ
私のレオ
大好きなレオ
愛しています。
そんなあなたに再び恋をする日を願って――……
アンナより
PS.
レオ、知ってた?
光源氏はね?
継母の影を追い求めて色んな姫君と浮き名を流すけれど……
紫の上が亡くなった時に“自分が一番愛していたのはこの人だったんだ”と気づくの。
まるで……
私たちと同じね。』