ボクがキミをスキな理由【短編集】


「ありがとう。」


って言うと


「うん。」



ってアッサリ頷いて何事もなかったかのように、自分の世界に戻っていっちゃったけど…。


テスト中に成宮くんの方をフッと見ると、彼は消しゴム無しでテストを受けてた。


―えっ…!!??


まさか…、唯一持ってた貴重な消しゴムを私に貸してくれたの??!!


鈍感な私は気づくのが遅くって。気づいた時には、その日最後のテスト科目になっていて。私は成宮くんに申し訳なく思いながら、必死で解答欄を埋めたのを覚えてる。


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