ボクがキミをスキな理由【短編集】
その手紙を渡して、しばらくした後
『じゃあ…俺と一緒にやる??』
成宮くんからポイッと渡されたメモには、そんな嬉しい一言が書かれていた。
嬉しい……。やっぱり成宮くんは凄く優しい男の子だ。
『ありがとう。是非お願いしたいです。でも……迷惑じゃない?』
『俺は全然。
星野さんこそ迷惑じゃない?』
『え?どうして?』
ポンポンと続いていたメモのやり取りが急に止まって。どうしたのかなあと彼を見ると
『俺みたいな地味なヤツにつきまとわれたら…、星野さんが迷惑かな…って思って。』
彼から渡されたのは、そんな寂しいお手紙だった。
「そんなことないよっ!!!」
彼からもらったメモを見て。
身体中の血が沸騰しそうになって。気づいたら私はガタンと席を立って、成宮くんに向かって大声で叫んでしまった。