ボクがキミをスキな理由【短編集】

その手紙を渡して、しばらくした後

『じゃあ…俺と一緒にやる??』


成宮くんからポイッと渡されたメモには、そんな嬉しい一言が書かれていた。



嬉しい……。やっぱり成宮くんは凄く優しい男の子だ。



『ありがとう。是非お願いしたいです。でも……迷惑じゃない?』

『俺は全然。
星野さんこそ迷惑じゃない?』

『え?どうして?』

ポンポンと続いていたメモのやり取りが急に止まって。どうしたのかなあと彼を見ると


『俺みたいな地味なヤツにつきまとわれたら…、星野さんが迷惑かな…って思って。』


彼から渡されたのは、そんな寂しいお手紙だった。


「そんなことないよっ!!!」


彼からもらったメモを見て。
身体中の血が沸騰しそうになって。気づいたら私はガタンと席を立って、成宮くんに向かって大声で叫んでしまった。


< 85 / 461 >

この作品をシェア

pagetop