ボクがキミをスキな理由【短編集】
「じゃあね…。多分、参考書の125p辺りにコレと同じ問題が出てるから、それ見ながらこの公式解いてごらん??」
ニッコリと微笑みながら私を見つめる成宮くんの言葉を信じてページをめくると…本当にプリントに書かれたモノと全く同じ公式が参考書の中に現れた。
「すごい…!!どうしてわかったの!!??」
ペラペラとめくりもせずに問題があるページを当てちゃうなんて、成宮くんは魔法使いみたいだ。
キラキラした瞳で彼を見ると
「そんなの当たり前でしょ?
俺、勉強くらいしか取り柄がないんだから。参考書がトモダチだからそれくらいわかるよ。」
そう言って、成宮くんは照れくさそうに笑う。