ボクがキミをスキな理由【短編集】
・秘密のカンケイ
「…へっ……??」
目の前には鳩が豆鉄砲をくらったように、真ん丸い目をして私を見つめる成宮くん。
あ…っ…。
迷惑だったのかな…。
もしかしたら、彼にとってこんなお願いは迷惑なだけなのかもしれないと、だんだん自信がなくなってきて
「あ…、ごめんなさい。
迷惑なら…いいの。図々しかったよね、ゴメン。」
その場にいることがいたたまれなくなって、サッとプリントの山を片づけてその場から走り去ろうとした時。
「め、迷惑なんかじゃないよ!!!
嬉しくて…びっくりしたんだよ!!!!!!」
成宮くんは真っ赤な顔をしながら私の左手首をギュッと握った。