恋ってなぁに?
「…俺、4組の小林俊(コバヤシシュン)。良かったら、メアド教えて」
小林君の手には黒い携帯が握られている。
胸のドキドキは最高潮。
てかもうドキドキ通り越して、バクバクいってる。
なんだか足元もふわふわで、手も震えちゃって。
こんな感覚初めてで
上手く呼吸ができない。
「あ…うん。2組の高倉亜希です…」
消え入りそうな声しか出ない。
携帯を手に持って赤外線の準備をするけど、手が震えて上手く操作できない。
なんでこんなに顔が熱いのか。
なんでこんなに手が震えるのか。
なんでこんなにドキドキするのか。
なんでこんなに携帯の画面に刻まれた「小林俊」の文字が嬉しいのか。
こんなの全部初めてのことで…。