恋ってなぁに?

「…俺、4組の小林俊(コバヤシシュン)。良かったら、メアド教えて」

小林君の手には黒い携帯が握られている。



胸のドキドキは最高潮。

てかもうドキドキ通り越して、バクバクいってる。

なんだか足元もふわふわで、手も震えちゃって。


こんな感覚初めてで
上手く呼吸ができない。




「あ…うん。2組の高倉亜希です…」


消え入りそうな声しか出ない。

携帯を手に持って赤外線の準備をするけど、手が震えて上手く操作できない。





なんでこんなに顔が熱いのか。

なんでこんなに手が震えるのか。

なんでこんなにドキドキするのか。

なんでこんなに携帯の画面に刻まれた「小林俊」の文字が嬉しいのか。



こんなの全部初めてのことで…。


 
< 12 / 13 >

この作品をシェア

pagetop