汝、風を斬れ
しばらくして。
「腹へった~」
と、城のコックが大喜びしそうな声を上げて、汗だくのセントが戻ってきた。昨晩のことなど、何ごともなかったかのように、けろりとしている。
「……セント」
「ん?」
セントは上半身裸になり、川の水を浴びる。緻密な紋様が体のいたるところに描かれている。魔法陣を載せた肌と鍛えられた筋肉が、秋の朝日に照らされる。
「どこに行っていたんだ?」
「道を確認して、ついでに訓練」
「訓練?」
ジンは不審を見せる。セントは、そんな怖い顔するなよ、と笑った。
「ガキの頃からの習慣。朝起きたら、まず体を動かさないと調子が出ないんだよ」
それから、と顎で方向を促した。両手は体を拭くのに忙しい。
「腹へった~」
と、城のコックが大喜びしそうな声を上げて、汗だくのセントが戻ってきた。昨晩のことなど、何ごともなかったかのように、けろりとしている。
「……セント」
「ん?」
セントは上半身裸になり、川の水を浴びる。緻密な紋様が体のいたるところに描かれている。魔法陣を載せた肌と鍛えられた筋肉が、秋の朝日に照らされる。
「どこに行っていたんだ?」
「道を確認して、ついでに訓練」
「訓練?」
ジンは不審を見せる。セントは、そんな怖い顔するなよ、と笑った。
「ガキの頃からの習慣。朝起きたら、まず体を動かさないと調子が出ないんだよ」
それから、と顎で方向を促した。両手は体を拭くのに忙しい。