汝、風を斬れ
第九章 糸口
「――さてと」
セントは呟いた。昨夜から城の近くに潜んで気配を消すために、ジンと話をすることができなかった。今、ジンとキュアはどうしているのだろう、もう隣国へ着いただろうか。
「門の中には入ったけど、どうするかな」
少し説明を加えると、セントの後ろには二人ほど反乱兵が伸びている。片方の反乱兵から、その証であるらしい、この国の国旗の色を反転させた腕章と森に隠れる色をした制服を拝借し、伝声機を装着して、セントは反乱兵に扮した。
セントは少し高いところに登って、城を見渡す。
「お」
一ヶ所、窓の開いている人気のない部屋がある。よし、とセントはそこを降りて、自分に魔法を掛ける。姿が見えなくなる魔法だ。しかしこれはかなり体力を消耗するので、使える時間は短い。
セントは呟いた。昨夜から城の近くに潜んで気配を消すために、ジンと話をすることができなかった。今、ジンとキュアはどうしているのだろう、もう隣国へ着いただろうか。
「門の中には入ったけど、どうするかな」
少し説明を加えると、セントの後ろには二人ほど反乱兵が伸びている。片方の反乱兵から、その証であるらしい、この国の国旗の色を反転させた腕章と森に隠れる色をした制服を拝借し、伝声機を装着して、セントは反乱兵に扮した。
セントは少し高いところに登って、城を見渡す。
「お」
一ヶ所、窓の開いている人気のない部屋がある。よし、とセントはそこを降りて、自分に魔法を掛ける。姿が見えなくなる魔法だ。しかしこれはかなり体力を消耗するので、使える時間は短い。