屋上の君とわたし

「もー半年以上もたつのにつれねーなあ…」

ブツブツ言いながら席に着く隆さんを見て、私も奥に準備に向かった。


私の仕事は料理を運ぶこと。

注文を聞いたり、レジをすることもあるけど…この店にそういう係はあまり必要なかったりする。

あとは…お客さんと話すこと。

そして仲良くなること。

友だちになること。

マスターが言うには、この3つが重要らしい…。


着替えて出てくると、隆さんが

「健!やっぱスカートにして正解だったよな!」

って私を見ながら話す。


制服はシンプルな黒のポケット付きのスカートと、白のシャツ。

私のために作ってくれた制服。


「隆…俺と同い年なのに、発言がオヤジくさいよ?」


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