屋上の君とわたし
それから彼は毎日この屋上に来ては、私と話をする。
1度純に「純はなんで毎日ここに来るの?」と聞いたら、何も言わずにただ微笑んだ。
それがなんだか悲しい色を含んでいたから、それからその質問をしたことはない。
「純はさー、どんな歌が好き?」
「俺は…人が作る歌を歌うなら、自分で曲作るよ。」
「楽器できるの!?」
「んー、ギターとベースとピアノとアルトサックス。まあ、全然うまくないけど。」
…カッコイイ。
純がギター弾いて歌ったら、ストリートでもたくさん人が集まりそう。
「あ、そういえば仕事は?普通にサラリーマン?」
スーツを着た純、見てみたいな。
「……人を笑顔にする仕事、かな。」
は?