屋上の君とわたし

「おもしろい店なんだな。」

「……何で?」

「バイトしてる照が駐車場があるかすら知らないんだろ?」

あー、うん。

普通なら分かるもんね。

「うん、でも本当に素敵なお店なの。私が保証する!」

私はcherryが大好きなんだって。

胸を張って言える。


「…そのお店は幸せだな。こんなにも愛されて。」

そう微笑んだ純がすごくキレイで。

思わずみとれてしまった。


「……照?」

あ、目が合った。

恥ずかしい……。

「照?そろそろ時間だろ?もう1時なった。」

ほら、と言ってケータイの液晶を見せてくれた。

「あ、やばい!帰んなきゃ!」

慌てて立ち上がって扉の方へ行こうとすると、純に腕を捕まれた。


「……純?どうしたの?」

< 25 / 44 >

この作品をシェア

pagetop