屋上の君とわたし

「あの、マスター…?」

『……照。』

「……はい?」

もしかして駐車場ないとか?

『誰かと店来るの?男?彼氏?』

「……は?」

『車で来るってことは、年上の誰かと来るってことで、そしたら年上の彼氏!?』

まったく、もう!

「……………マスター。駐車場は?」

『うん…あるけど。うちの店の向かい側の月極駐車場の1〜5。』

「ありがとうございます。それじゃあ、また後で。」


はあ、何だったんだろ。

でも駐車場あって良かった。


「……照?」

「あ、駐車場店の向かい側にあるって。」

「マスター面白い人だね。」

……?

「声大きくて聞こえてた。」

そう言って笑う純。

マスターは普通にしてたらカッコイイのに。

中身がちょっと、ね。


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