屋上の君とわたし
無事に駐車場に着いて車を出る。
お店が見当たらなくてキョロキョロしてる純がなんだか可愛い。
「純、ここだよ。」
階段の前で下を指差す。
やっぱりこの場所だと、知らない人は分かんないよね。
「ここ……?うわ、すごい。隠れ家みたい。」
隠れ家かー、うん。
確かにそんな感じ。
「とりあえず入ろ?」
先に階段を降りて慣れ親しんだ扉を開けて中に入る。
「こんにちはー!」
中に入るとマスターと隆さんが私の方に駆け寄ってきた。
「照!相手の男は!?」
「1日ぶり照。……相手は?」
なんで隆さんまでいるんだろ。
仕事あるんじゃないの?
「あ、はい。後ろにいますよ?でも!彼氏じゃないですから!」
私なんかと勘違いされるなんて、純に悪いもん。