屋上の君とわたし

それに気付いた隆さんが私の方に来てニヤニヤ顔で私を見た。

「照ーあんな良い男どこで知り合ったんだよー」

え?

あ、あの屋上のことは……まだ話したくない。

「ん?んー…まあ、ちょっと、ね?」

笑顔でそう言うと、きっと私の気持ちを汲み取ってくれた隆さんは、そっかー、お前やるなあ!なんて笑ってくれた。


「それにしても隆さん。お仕事は?」

さっきから気になってたんだよね。

今日は平日だし、まだ明るい夕方だもん。

いつも隆さんは早くても7時くらいにお店に来てるもんね。

「いやーまあ仕事は終わったんだよ。いつもはもうちょっとやってくんだけどさー……。」

そして私の顔色を伺うようにチラっと見る。

「健から電話来たんだよね。大変だーってさ。」

マスターが!?

「…何ですか、それ。」

本当に呆れちゃう。

でもそんな2人のことが好きなんだよね。



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