屋上の君とわたし
帰り道。
私の家までは本当にすぐで。
この道がもっともっと長ければ良かったのにって本気で思った。
「照……あのさ。」
あと少しで家っていうところで純が車をとめた。
横を見れば真剣な顔で私の方を見ている。
……何?
なんか、嫌な予感がする。
「あのさ、実はちょっと、しばらく屋上行けないんだ。」
「何で!?」
何で?
もう私とは会いたくないってこと?
「あのな、仕事で2週間くらい出かけるんだ。」
……仕事?
「帰ってきたその日に、絶対また行く。」
仕事かあ…ならしょうがないよね。
「……照?」
何も言わない私を心配そうに見る純。
「うん、仕事頑張ってね。」