俺様のお姫様
「美味しそうに嬉しそうに食べるのは構わない。けど、その量をなんとかしてくれ!」


そんなこと言われても無理。


だって食べたいんだもん!


無視。


「それどころか食べながら読むのもやめてくれ。それは行儀が悪いだろ。」


それはー…うん。


無視。


「ってちょっと!言ってる側からがんがん食うなって!」


気づけばケーキは四分の一がなくなっていた。


無視。


「あんたはまたそんなに食べて!おいこら!聞いてんのか?」


奈々姫の怒鳴り声が食堂に響き渡った。


さすがに限界かもな。


けどもうちょっとねばってみる。


よって無視。


「おいこら陽夜!!聞いてんのかって!!」


キーーンと耳に響いた。


仕方ない。


ギブアップだ。


「聞いてるよ。」


口をもごもごさせながら奈々姫を見た。


「全く。いつまで食べてんのよ!その大食いに肥らない体質羨ましいわ。」


…およ?


奈々姫、機嫌良くなった?


と思ってたら違った。
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