俺様のお姫様
そうしたらさらに怒り出す奈々姫。


「陽夜!よりにもよって神宮寺先輩にぶつかるなんて何をしてるんだ!」


何を言ってるんだ奈々姫は。


「何って?奈々姫から逃げただけだけど。」


首を傾げる。


そんなの当たり前だはないか。


と思っていると尽かさず奈々姫の手が飛んできた。


殴られる。


「こっの…馬鹿!!神宮寺先輩本当にごめんなさい。」


なぜそこまで謝るのか。


分かんないなぁ。


そこでやっと神宮寺先輩なる人は立ち上がった。


よし!


立ち上がったならもう用はないだろう。


早く逃げよっと…。


思ったのも束の間、奈々姫の手が伸びてきて捕獲される。


「いや…いい。」


なんで捕まえられなくちゃならないの!?


先輩だっていいって言ってんじゃん!


頑張って逃げようともがいても今度はかなり強くて逃げられない。


私は膨れっ面で奈々姫を見た。


「お怪我などはありませんか?」


奈々姫は眉間に皺を寄せて困っていた。


「大丈夫だ。」


先輩はぶっきらぼうに答える。


なんか…やな感じ。
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