俺様のお姫様
…………危なかった。


「放課後少しお時間よろしいでしょうか?」


もう少しで自分が呼ぶとこだったよ。


先輩は、そう言った女子生徒を一瞥した。


やっぱり。


「陽夜!!!!!もう遅刻だよ!!!!!」

「ったぁ~。」


は!!!


しまった!!!


ずっと私を急かしていた奈々姫がついにキレて私を殴った。


その拍子で軽く前のめりになりしたから丸見え。


しかも奈々姫の声が大き過ぎたためしたの郡隊は一斉に上を向いてきた。


あっちゃー。


一瞬先輩と目が合う。


けどすぐに視線を奈々姫に移して窓を閉めた。


「ばっか!!落ちる所だったじゃん!!」

「馬鹿はどっちだ!!遅刻だ馬鹿娘!!!」


うぅ…。


「すまん。」


素直に謝る。


「分かったなら行くぞ!!」


はぁー。


私は歩き出す。


歩き出す前にもう一度外を見るとまだ窓を見ていたらしく先輩と目が合った。


先輩は笑っていた。


!!!!


なんだ?


何だろう?


「陽夜!急げ!!」


顔が熱い。


先輩と目が合っただけなのになんだこれ?


結局私はまた固まってしまい奈々姫に引っ張られた状態で教室に行った。


奈々姫に罵声を浴びせられながら。


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