俺様のお姫様
昼休み。


さっきの熱がまだ引かない。


何でだろう。


頭がぐるぐるする。


「…や?」


なんで先輩と目が合っただけで。


「陽夜!!」


はっ!!!


私今…何してた?


「なんか今日おかしくない?」


隣で奈々姫が首を傾げる。


おかしい?


確かに。


今日の私は何処かおかしい。


なんかご飯もあんまり幸せに感じないし。


「大丈夫?」

「分かんない。あんまり食欲ないし。」


私はお箸を置いた。


「って言ってるわりにはハンバーグ10個くってんだろーが。」


奈々姫は隣でそう呆れるがハンバーグ10個しか食べてないの間違いだ。


私は水が入ったコップをもって俯く。


「ちょっといい?」


ドキンッ…-


顔を上げる。


そこには


「神宮寺先輩!!」


奈々姫が叫んだ。


「君、先週俺にぶつかってきた娘だよね?」


ドキンッ…-ドキンッ…-ドキンッ…-ドキンッ…-


心臓がどんどん早くなる。


「あのさ、ずっと思ってたんだけど…」


ドキンッ…-ドキンッ…-ドキンッ…-ドキンッ…-


息苦しい。


顔が熱い。


「君って凄いね。」


……………何が?


「なんかさ、興味があるんだけど。」


興味…ですか。


「……俺のこと、分かるよね?」


何も言わない・何も喋らない私を見て先輩は私が先輩のこと分からないと思ったらしい。


「わかりますよ。3年の神宮寺 海紀先輩ですよね?」


よく見たら先輩はジャージ姿のままだった。


ドキンッ…-


微かに残ってる汗。


どうしよう。


なんか…


「ならよかった。あのさってちょっ…」


先輩が慌てて私に近付いてきた。


?????


そして私はなにがなんだか分からなくなった。
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