俺様のお姫様
次に自分が何しているのか分かった時は保健室で寝ていた。


は?


横を向くと奈々姫、それに何故か先輩がいる。


「なんで…?」

「あ…気付いた。」


奈々姫がこっちを向く。


「大丈夫?気分悪くない?」


奈々…姫…さん?


奈々姫はそう言いながら私の額に手を置いた。


気持ちいい。


つい目を閉じてしまう。


「あんたはホント。」


奈々姫がくすりと笑った。


「辛いなら辛いって言えばいいのに。」


手を離しでこピン。


「いたっ…」

「天誅。」


目を開ける。


そう言った奈々姫の声は優しく、笑っていた。


「ありがとうございました神宮寺先輩。

先週に引き続きご迷惑をおかけしてすいません。」


そのあとで先週と引き続き頭を下げる。


お母さんみたい。


いや、みたいじゃなくて奈々姫はお母さんだ。


「いや、いい。」


で先輩も先週と同じように答え…てない。


「びっくりした。いきなり倒れるから。」


続けてそう言った。


倒れた?


誰が?


「風邪だって。熱もあるみたい。ったく夏に風邪引くなんて…本物ばかだぞ!!」



あ…いつもの口調に戻った。


奈々姫がからかうように笑う。


風邪…。


私が…。


ってことは…。


「まぁでも最近気候の変化が大きかったから仕方ないよ。」


あの熱くなったのは……。


「いや、日々の基礎管理不足ですよ。」


熱のせいだったのか!!!


なんか、すっきりした。


つまり食欲なかったのも風邪のせいと言うわけだ!!!


なるほどなるほど。


「納得したらお腹すいた。」

< 20 / 48 >

この作品をシェア

pagetop