俺様のお姫様
………あぁ?


「ブーイング?」

「そう、ブーイング。」


それが?と言いそうになるのを堪える。


「早く行ってくんねぇ?」


早くって何処にだよ。


と思っていると聞くまでもなく女子達の声が聞えてきた。


はぁー、やれやれだ。


声の出所はどうやら俺らの教室前。


うざったいなぁ。


「神宮寺先輩は!?」

「知らないわよ!!」

「2年の結城さんって海紀の何なの?」

「うざいよねぇ。」


次々聞える罵声の嵐。

ウザいの何のって、俺に言わせればお前らの方がうぜぇよ。


「あ!海紀!!」


やっばっ気付かれた!!!


女子達が一斉によってくる。


「海紀先輩、結城さんとどういう関係なんですか!?」

「神宮寺さん!」

「海紀!あのこ海紀の何なわけ?」


あー五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い五月蠅い。


鬱陶しい!!!!!


いっきに機嫌が悪くなる。


「神宮寺先輩!」

「海紀さん!!」


詰め寄ってくる女子達。


それに合わせて俺の機嫌もどんどん悪くなる。


「あんさ、みんな…」

「お前は黙れ!!」


東宮が止めに入るが睨み付けられ一喝。


それで終わり。


友達ながら情けない。


「先輩!」

「神宮寺先輩!」

「海紀!」

「海紀さん!」


ガンッ…-


その場が静まり返った。


「結城さんとは特にないよ。ただパンを貰いに行っただけだよ。


彼女が大半のパンをもっていたからね。」


廊下の壁をけり笑う。


俺のせいで陽夜ちゃんに何かされるなんて堪ったもんじゃねぇ。


なんとかこいつらを言いくるめねぇと。


「じっ…じゃぁ結城さんを抱えたのってなんでですか!?」


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