俺様のお姫様
え………?


えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!??????


「そ…んな急に言われても…。」


顔が熱くなっていくのを抑える。


「陽夜、見て分かる通りぶっちゃけ立てません。」


………は?


「あくまでタフって言うのは精神面であって身体的にはかなり脆いです。」


ほらこの通りと手で示す。


このこほんとに陽夜ちゃんの友達か?


「つまり今の現状といたしましては動けない陽夜を保健室まで連れて行かなければならないと言うまけです。」


そ…それはわかるけど…。


「まぁここまできたなら先輩、陽夜を保健室まで運び直してくれませんか?」


あっさりと。


簡潔に。


ずばりと。


ザクッと言った。


言いのけた。


「そ……それをしたらまたあいつらに…」

「あぁ。」


ななきちゃんは真顔で答える。


「まさか先輩は、私がこのまま黙ってるとでもお思いで?」


………こ…怖い。


「思ってない…デス。」


内心震えながら答えることとなった。


何故なら、ななきちゃんの後ろに鬼が見えたから。


「宜しい。まぁ先輩には度々ご迷惑をおかけすることになりますが。」


そう言ってぐいっと陽夜ちゃんを立たせた。


「ったいっ。」


ドキンッ…-


「立てないなら立てないって言わないと誰も助けてくれないぞ。」

「むぅ~。」


相変わらずの呆れ顔に戻ったななきちゃんに

むっすりとした顔で瞳に涙をためてる陽夜ちゃん。


こういう光景を見るとななきちゃんが陽夜ちゃんを大事にしているのがよく分かる。


ななきちゃんはあんまり表にでないんだな。


「でわ宜しくお願いします。」


え?え?


そう言うなりななきちゃんは陽夜ちゃんを突き飛ばし俺に預けた。
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