俺様のお姫様
「ひっ…あ…神宮寺先輩!!」


そこに先程の彼女がきて女の子を立ち上がらせながら驚く。


それから


「あんたは何をしとんじゃー!!!」


と女の子を殴る。


「ったぁ～い!!」


女の子は殴られた処を擦った。


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」


彼女はペコペコ頭を下げて来る。


しかしそんな彼女とはうって違ってキョトンとしている女の子。


「ほら!!陽夜も謝る!!」


それを見兼ねたのか彼女は女の子の頭を押して下げた。


「ったぁいよ奈々姫!」


けど女の子はあっさりとそれをかわす。


「陽夜!よりにもよって神宮寺先輩にぶつかるなんて何をしてるんだ!!」


その行動に彼女は大激怒。


「何って?ただ奈々姫から逃げただけだけど。」


女の子は首を傾げる。


どうやら理解できてないみたいだ。


「こっの…馬鹿!!!神宮寺先輩本当にごめんなさい!!」


彼女はもう一度女の子を殴るともう一度俺に頭を下げてきた。


「いや、いい。」


そこでやっと立ち上がる。


「お怪我などありませんか?」


逃げようとする女の子を引っ掴み眉根を寄せている彼女。


俺ってどういう見方されてるんだ?


「大丈夫だ。」


そうぶっきらぼうに答えた。


俺は周りからどうも硬派に見えているみたいで、


俺も別にそう言われているのは嫌いじゃないからつい周りに合わせてしまっていた。


そのせいでこんな場面に出くわした場合、やせ我慢をしなければいけない。


実は彼女にそう言ったが腹がズキズキしていた。


< 4 / 48 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop