俺様のお姫様
どうしようどうしようどうしようどうしよう。


頭の中でエンドレスにその言葉が浮かんでは消える。


「そ……れをしたらまたあいつらに…。」


え?


神宮寺先輩の声が濁った。


あいつら…。


あぁ、神宮司先輩ファン倶楽部か。


けどまたしても奈々姫は真顔で淡々と答える。


「あぁ。」と。


「まさか先輩は、私がこのまま黙っているとでもお思いで?」


…………。


おっと。


久々に見た奈々姫のすごみ。


これ、怖いんだよなぁ。


「思ってない…デス。」


案の定先輩は引き気味に答えた。


奈々姫はそんな先輩を見ると満足そうに微笑む。


「宜しい。まぁ先輩には度々ご迷惑をおかけすることになりますが。」


そう言ってぐいっと私の腕を掴み立たせた。


その瞬間激痛が走る。


「ったいっ。」

「立てないなら立てないって言わないと誰も助けてくれないぞ。」


奈々姫は腕の力を緩めることなく私を支えたまま話す。


「むぅ~。」


痛みに耐えながらふくれっ面になる。


勿論瞳に涙を溜めて。


ほんとにまじ痛いんだって。
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