俺様のお姫様
「でわ宜しくお願いします。」


そう言うなり私を突き飛ばした。


はい?


私は先輩の胸に飛び込む形となる。


なんで?


奈々姫さん乱暴すぎやしませんか?


「あぁそうだ。私の名前は奈々姫、稲川 奈々姫です。」


なんか自己紹介しちゃってるし。


そういえば今思いだしたけど自己紹介してないんだったな。


すっかり忘れてた。


でも、今することじゃなくない?


奈々姫はこの台詞のあとご丁寧に漢字まで教える。


「そいつは分かりますよね?」


奈々姫は自分の自己紹介が終わると私を顎で指した。


そいつって…。


「それでは。」


は?


奈々姫は先輩の返答待たずに校舎内に戻って行く。


私、置いてけぼり?


まじで?


先輩は奈々姫を止めようと軽く動く。


でも、それだけで私には激痛となり悲鳴を上げそうになった。


なんとか堪える。


しかし身体が重くなってきている。


心なしか暑いし。


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