俺様のお姫様
「ふじょし…?…………あぁ、フジョシかぁ!!別に何も悪いことじゃないけど?」


………先輩、ほんとに?


「本当にそう思いますか?」

「え?どうして?」


ここで奈々姫は大きな為をついた。


「分かりました。ならいいんです。」


奈々姫?


「もう私が言うことはありません。」


へ?


「一目ぼれだかなんだか知りませんがどうぞ本人に直接言ってあげてくださいな。」


ん?声が近付いてくる。


ガチャッ-…


「ここの娘っ子に。」


……………。


「っ…まさか…今の全部…」


バレてましたか。


奈々姫に扉を開けられ引っ張り出されると神宮寺先輩の前に突き出される。


つんのめって先輩にぶつかるギリギリ前で止りほっとするとふと先輩が赤くなっている気がした。


「先輩?」


「いつから起きてたなんて聞くまでもないね。あんた全部聞いてたでしょ。」


ギクリ………。


「ぜ…全部!?」


先輩の声が裏返る。


「陽夜、盗み聞きしてた罰だ。あんたから告りな。」


…………なぜぇ!?


つか、うちが先輩のこと好きなのかも知らないって!!


「この鈍感娘。あんたの心のもやもやは恋である。」


え?


「先輩のことが気になるんでしょ?ならそれはもう恋だよ。先輩に会うとドキドキするんだろ?それは恋。」


私が先輩に恋してる…?


「本当に?」

「鈍感。」


先輩を見る。


ドキドキしてしょうがない。


何話していいかも分からない。


どきまぎする。


目が見れない。


本当に私が先輩を…?

「好き…」


先輩の顔が赤くなる。


「なのかなぁ?」
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