狙われた超能力者〜鍵を握る少女〜
side緋色
私は今長谷先生と四組へ向かっていた
「…クッ」
先生の肩がかすかに震えている
『あの!笑いたいんなら笑って下さい!そうやって笑い堪えられると腹立ちます』
「あははは!ひぃ〜…腹いてぇ!!」
ムカッ…
『いくらなんでも笑いすぎです!!!』
先生が笑っている理由は職員室を後にした私にあった
私は先生たちにお辞儀をして職員室を出たあと前を見ないで真っ直ぐ歩いていたら壁に思いっきりぶつかってしまった
それからずっとこの調子
『もうっ!!』
「あ〜ぁよく笑った!!」
『先生…さっきと全然態度が違いますね』
「当たり前だろ。初対面の相手に対して礼儀だよ礼儀」
『一応まだ会ったばっかの初対面なんですけど…』
「お前なぁ…こっちは一生懸命たえてたんだぞ。でもまさか壁にぶつかるなんて…クッ」
『あーっ!もう言わないでください!!』
「んな怒んなって。で?おでこ大丈夫か?」
先生が私のおでこに触れた
ドクンッ…
あ…この感覚…
「おい。」
『は…はい!大丈夫みたいです』
私はおでこを擦りながら答えた
「そっか…じゃ、呼んだら入ってこいよ」
『はい』
そして先生は教室に入っていった