狙われた超能力者〜鍵を握る少女〜
side緋色
『ん〜っ…』
眠りから目覚めた私は上半身だけを起こし背伸びをした
『いつの間にか寝ちゃったんだ…』
そんなことを思いながら私はふと隣に視線をやった
『…』
「よぅ…」
そうあいさつをする…齋原君
『な〜んだ!齋原君か…って齋原君!?』
ドテッ…
隣にいる齋原君に驚いた私はベンチから落ちてしまった
『いった〜い』
「ブッ…おまっ何やってんだよ」
笑われた〜…(泣き)
『そんなに笑わなくても…』
あまりに笑う齋原君を軽く睨んだ
「わりぃわりぃ…ところで何齋原君って」
『え?だって齋原君でしょ』
「んな他人行儀じゃなくて琉紫って呼べよ」
と言いながら顔を近づけて来た
ちっ…近いっ/////
『で…でも一応初対面だから…』
「従兄ってことにすればいいだろ?」
『え…と』
「ほら…早く」
更に近くなっていく
『りゅ…琉紫!君…』
「ち…君付けかよ」
舌打ち!?
『それが限界ですっ////』
「まいっか…それより何でお前ここで寝てんだ?」
『えっと…怜ちゃんと一緒に王子様見に1組に行ったんだけど…気分が悪くなっちゃって』
「だからここで寝てたんか」
『えへへ…』
恥ずかしさのあまり笑ったらはぁ…とため息をつかれた
「ったく…で?」
『で?』
「会えたのかよ…王子様」
何故だか不機嫌な琉紫君
『う…ううん。怜ちゃん中々戻ってこないからここに来ちゃったんだ』
「ふ〜ん…会いに行かないのか?」
『ん〜…興味ないから。それに琉紫君に会えたからいい』
「なっ!?/////」
『あれ?顔赤いよ』
「なんでもねぇ!送ってやるから行くぞ/////」
『変なの〜…』
不思議に思う私の手をつかんで歩きだした